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日本 機 械 学 会 論 文 集(C編) 論 文No.05-1207
72巻721号(2006-9)

こ ろ軸 受 の 対 数 ク ラ ウ ニ ン グ と そ の 最 適 化 手 法*

藤 原 宏 樹*1, 川 瀬 達 夫*1
Logarithmic Profile of Rollers in Roller Bearing and
Optimization of the Profile

Hiroki FUJIWARA*2 and Tatsuo KAWASE


*2
NTN corporation,
3066 Higashikata, Kuwana-shi, Mie, 511-8678 Japan

When a bearing roller is in contact with raceways, excessive pressure peaks occur at the ends of
the contact rectangles. They are called edge loading. Roller and/or raceway profiles are usually
crowned to prevent edge loads. Lundberg developed a logarithmic function as a crowned profile. The
profile gives an axially uniform pressure distribution. Johns-Gohar improved the function for
convenience of manufacturing. However, the Johns-Gohar profile yields edge loading when the roller
is tilted. Also, the profile allows no straight portion on the roller surface although it is desirable to
have a flat region from the viewpoint of machining . In this study, we modified the Johns-Gohar
logarithmic function to exclude edge loading even when the roller is tilted allowing a flat region .
Three parameters, K1, K2 and zm, are introduced into the Johns-Gohar function. These have the
following meanings : K1 : coefficient of load, K2: ratio of crowning length to effective contact length ,
Zm : crown drop at edge of effective contact length zone. In addition, a mathematical optimization
method is used to efficiently determine a set of the parameters . An optimization problem is consid-
ered to minimize the maximum contact pressure Pmax, or to maximize the rolling fatigue life L10. A
Rosenbrock method is adopted as the optimization algorithm . The method requires no evaluation of
gradients of the objective function. Pressure distribution is calculated by making use of a multilevel
method. Some examples are demonstrated to verify the proposed method for both Pmaxand L10.

Key Words : Rolling Bearing, Contact Problem, Numerical Analysis , Logarithmic Crowning,
Optimization, Edge Loading

続 に な る とい う欠 点 が あ る.Johns-Goharは これ を 改 良
1. 緒 論
した 対 数 関数 式 を示 した 軌
円筒面や 円す い面が接触す る とき,接 触 の端部 で
と こ ろ で,転 が り軸 受 の ハ ウ ジ ン グ と軸 は 厳 密 に
は応 力集 中 が生 じて 接 触 面圧 が過 大 とな る こ とが 知 ら
は平行 で は な く,ミ スア ライ メ ン トが存 在 す る.ま た,
れ て い る.こ の端 部 の過 大 な接 触 面圧 を エ ッジ応 力 と
ミス ア ラ イ メ ン トは,荷 重 の負 荷 に よ る軸 の た わ み な
呼 ぶ.通 常,こ ろ軸 受 で はエ ッ ジ応 力 を避 け るた め,
どに よっ て変 化 す る.こ の とき,こ ろは 図1のx軸 ま
こ ろ転動 面 と軌 道 輪 軌道 面 の い ず れ か あ る い は両 方 に
わ りに 回転 し,内 輪 あ るい は外 輪 に対 して傾 斜す る.
ク ラ ウニ ン グが 施 され て い る.図1に,こ ろにクラウ
ニ ング を施 した 円筒 ころ軸 受 の概 略 図 を示 す.ク ラウ
ニ ング に よ って 生 じた 半径 の減 少 量 を ドロ ップ量 と呼

ぶ.

ク ラ ウニ ン グ の 形 状 に は直 線,単 一 の 円弧 あ るい
は複 数 の 円 弧 の組 合 せな どが あ る が,Lundbergは 対数
関 数 で表 され る ク ラ ウニ ン グ(以 下,対 数 ク ラ ウニ ン
グ)を 考 案 した(軌Lundbergの 曲線 を 用 い れ ば 面圧
分 布 を 軸方 向 に均 一 にで き る.た だ し,こ の 曲線 は,
有 効 接 触 長 さの 端 部 で ドロ ップ 量 が 無 限 大 に な る.
Lundbergは 端 部 の ドロ ップ量 につ い て,近 似 的 に有 限
の値 を与 え て い る が,設 計条 件 に よ って は 形状 が不 連

* 原 稿 受 付2005年12月1日
.
*1 正 員 Fig. 1 Schematic drawing of a crowned roller
,NTN(株)(〓511-8678桑 名 市 東 方3066).
E-mail : hiroki fujiwara@ntn.co.jp in a cylindrical roller bearing

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こ ろ軸 受 の 対 数 ク ラ ウ ニ ング とそ の 最 適 化 手 法 3023

これ をチ ル トと呼ぶ.Johns-Goharの 曲線 で は,こ ろ の a :有 効 接触 長 さの1/2


チ ル トに よ りエ ッジ応 力 が 発 生 す る. b :接 触 半幅
Reusnerは ク ラ ウニ ン グ を対 数 形 状 とす る こ とで,
ミス ア ライ メ ン ト下 で あっ て も,エ ッジ応 力 を発 生 さ E' :等価 ヤ ング率〔= E/
1-v2 〕
せ ず,長 寿 命 とな る と述 べ て い る(3)が,そ の具 体 的 形

状 に つ い て は示 して い な い. E :ヤ ン グ率
高 田 らは,Lundbergの 対 数 曲線 と円弧 を組 み合 わせ v :ボ ア ソン 比
て,ミ ス ア ライ メ ン ト下 で長 寿 命 とな る ク ラ ウニ ン グ I :有 効 接 触長 さ
を提 案 して い る(4).この 方 法 は ミス ア ライ メ ン トに対 Q :荷 重
応 す る ク ラ ウニ ン グ量 をLundbergの 接 触 理 論 と別 個 y :軸 方 向位 置
の 円 弧 の式 を用 い て い る点 で計 算 が複 雑化 す る とい う z(y) :軸 方 向位 置yに お け る ドロ ップ 量

問題 が あ る. とこ ろが この式 を適 用 した とき,後 述 の 手 法 に よ っ

鎌 本 ら は,内 部応 力 に着 目 して,最 適 形 状 を 与 え て計 算 す る とエ ッジ応 力 を発 生す る場 合が あ り,ミ ス

る関 数 式 を 示 して い る臥 す な わ ち,こ ろ と軌 道 輪 の ア ライ メ ン ト下 で は この傾 向 は顕 著 とな る.ま た,円

接 触 部 近 傍 にお け るMisesの 相 当応 力 あ る い はTresca 筒 こ ろや 円す い こ ろ は加 工 上 あ るい は機 能 上,ス トレ


の相 当応 力 が 軸 方 向 に 均一 に な る場 合 に,材 料 の受 け ー ト部 を有 す る こ とが 望 ま しい場 合 もあ るが ,こ の 式

るダ メー ジが 最 小 に な り,長 寿 命 とな る と して い る. で はス トレー ト部 を設 け る こ とがで きな い.

しか し,鎌 本 らが 与 え た ク ラ ウニ ン グ曲線 を表 す 関 数 この 問 題 を解 決 す るた め,式(1)に3つ の設計パ ラ

式 に は ミス ア ライ メ ン トの影 響 が考 慮 され て い ない. メー タK1,Km,zmを 導入 して,式(2)の よ うに書 き換 え

浦 田 は,こ ろ の 中 央 か ら端 に 移 る に した が っ て 曲 る.

率 半径 が小 さ くな る よ うな複 数 の 円弧 を組 み合 わせ た
ク ラ ウニ ン グ を提 案 して い る(6).この ク ラ ウニ ン グ は
ミス ア ライ メ ン ト下 で もエ ッジ応 力 を生 じな い こ とが (2)
示 され てい るが,設 計 方法 自体 に は ミス ア ライ メ ン ト
が 考慮 され て お らず,許 容 ミス ア ライ メ ン トが不 明 確
で あ る. こ こで,ymは ス トレー ト部 の 長 さを表 し,

ま た,上 記 の い ず れ の 報 告 もそ こで 提 案 され た ク
ラ ウニ ン グ の最 適設 計 方法 につ い て は 詳 述 してい ない.
本 報 の 目的 は,設 計 が容 易 な対 数 関 数 式 を提 案 し,そ (3)
の 最 適 化 手 法 を示 す こ と に あ る.具 体 的 に は,Johns-
Goharの 式 を さ ら に改 良 し,ミ ス ア ライ メ ン トに よ る で与 え られ る.
エ ッジ応 力 の 発 生 を 防止 で き る設 計 手 法 を提 案 す る. 上 述 した よ うに,円 筒 こ ろ 軸 受 用 の こ ろ に は ス ト

Johns-Goharの 式 に3つ の設 計 パ ラ メー タ を導 入 して 設 レー ト部 を設 け る場 合 が あ る.式(3)を 用 い れ ば,ク

計 の 自由度 を向 上 させ た 関数 式 を導 入 す る.本 式 を用 ラ ウニ ング長 さ ル はK1,Km,Zmを 与 え る こ とに よ って


いれ ば,接 触 部 に任 意 の ス トレー ト部長 さを設 け る こ 定 め る こ とが で き る が,設 計 パ ラ メ ー タ と してymを

とも で き る.さ らに,こ れ らのパ ラメ ー タ は数 理 的 最 直 接 与 え た ほ うが便 利 で あ る.そ こ で,式(3)か らKm

適 化 法 を用 い て 最適 化 す る こ とが 可 能 で あ り,そ の 方 を求 め,式(2)に 代 入 して 整理 す る と,
法 を示 す.

2. Johns-Goharの 対数 関 数 式 とそ の 改 良
(4)
Johns-GoharはLundbergの 式 を 改 良 し,次 式 を 示 し

た(2).

と書 け る.さ らに,K2を
(1)

の ように定義す ると
こ こで

339
3024 ころ 軸 受 の 対 数 ク ラ ウ ニ ン グ とそ の 最 適 化 手 法

3. 接 触 面 圧 の 計 算 方法
(5)
接 触 部 断 面 の模 式 図 を 図3に 示す.2つ の 面 の接 触
部 で は圧 力 が発 生 し,非 接 触部 で は圧 力 は発 生 しない.
す な わ ち,二 面 問の 距 離 をh(x,y)と す る と,

ただ し
(6)
が 得 られ る.こ の と き,各 設 計 パ ラメ ー タ は次 の よ う
な意 味 を持 つ.
な る関係 に あ る.
K1 :Qの 倍 率
二 面 間 の 距 離h(x,y)は 二物 体 の弾 性 接 近 量 を
K2 :aに 対 す る ク ラ ウニ ン グ長 さの割 合 h0(<0),半 無 限 弾 性 体 の 表 面 形 状 をg(x,y),半 無
zm :有 効接 触 長 さ端 部 で の ドロ ップ 量 限 弾 性 体 表 面 の変 位 量 をu(x,y)と お く と,
瓦 は 幾 何 学 的 に は ク ラ ウ ニ ン グ 部 の 曲 率 に対 応 して
い る.図2に 各 パ ラ メー タ の指 示 部 と形状 の対 応 を示 (7)
す. と書 け る.こ の と き,面 圧p(η,ξ)と 変 位 量u(x,y)は
これ ら の設 計 パ ラメ ー タ を 最 適 に 選 択 す れ ば,こ
式(8)の 関 係 に あ る.
ろが チ ル トして もエ ッジ応 力 を生 じな い対 数 ク ラ ウニ
ン グ を設 計す る こ とが で き る.
(8)

こ こで,(η,ξ)は Ψ 平 面 上 の座 標 点 で あ る.す なわ ち,
式(8)は,(x,y)で の変 位 量 は,す べ て の点 に お け る面
圧Pの 影 響 を 受 け,そ の 影 響 の 大 き さ は(x,y)と

(η,ξ)の距 離 に 逆 比例 す る こ とを 意 味 して い る.
ま た,面 圧 の 面積 分 は法 線 荷 重Qに 等 しい か ら

(9)

の よ うに表 せ る.

以 上 の 連 立 方 程 式 を,反 復 法 を 用 い て 数 値 的 に解
い た.一 般 的 な 反復 法 で は,計 算 対象 空 間 に設 け た格
子 間隔 に対 して 長波 長 の誤 差 成 分 が収 束 しに くい とい
う欠 点 が あ る.ま た,通 常 の 計 算方 法 で は,格 子 点数
Fig.2 Logarithmic profile parameters
をnと す る と,式(8)の 計算 にO(n2)の オー ダー の 計算

Fig.4 Schematic drawing of a roller and an inner ring used


Fig.3 Contact deformation and pressure distribution in contact pressure calculation

340
ころ軸 受 の 対 数 ク ラ ウ ニ ン グ とそ の 最 適 化 手 法 3025

時 間 が 必 要 と な る 。 そ こ で,マ ル チ レベ ル 法(7)を用 い K2=1と す る と,有 効 接 触 長 さの 全 領 域 に ク ラ ウ


て 高 速化 して数 値 計 算 を行 っ た.マ ル チ レベ ル 法 とは, ニ ン グ を施 す こ と に な る.K2=0.5と して,ク ラウ

反 復 法 に よ る連 立 方 程 式 の収 束 計 算 を 高 速化 す るマ ル ニ ン グ領 域 をaの1/2と す る と,面 圧 分 布 は 図5に 示

チ グ リ ッ ド法 と,式(8)の 二 重積 分 を0(nlogn)の 速度 す よ うに,接 触部 の 中央 部 で減 少 し,両 端 付 近 で や や

で 実 行 す るマ ル チ レベ ル マ ル チイ ン テ グ レー シ ョ ン 増 大す る.た だ し,こ の 面圧 の増 大 は,ク ラ ウニ ン グ


部 と面 取部 の交 点 の接 触 に よ る スパ イ ク状 の面 圧 増加
(MLMI)を 組 み合 わせ た 高 速 演算 ア ル ゴ リズ ム で あ
で は な く,す なわ ち エ ッジ応 力 とは 異 な る.
る.
こ ろ に0.001radの チ ル トを与 えた とき の 面圧 分布
4. 対 数 ク ラ ウ ニ ング を与 え た こ ろの 接 触 面 圧分 布 を 図6に 示 す.Johns-Gohar曲 線 で は,チ ル ト角0radの
場 合 と 同 様,エ ッ ジ 応 力 の 発 生 が 見 ら れ る.
図4に 示 す 円筒 こ ろ と 内輪 の接 触 につ い て考 え る. "K
ク ラ ウニ ン グは こ ろ のみ に与 える こ とにす る.材 料 は, 1=1.4,K2=0.5,zm=14μm"は チル ト角0radで
は エ ッジ応 力 は発 生 しなか った が,チ ル ト角0.001rad
こ ろ,内 輪 と も軸 受 鋼 とす る.計 算 格 子 は接 触 領 域 を
で はエ ッ ジ応 力 が発 生 して い る.そ こで,zmを14μm
軸 方 向256分 割,周 方 向32分 割 とす る.
か ら17μmに 大 き く して
チ ル ト角 を01adと した とき の ク ラ ウニ ング形 状 と
K1=1.4,K2=0.5,Zm=17μm
面 圧 分布 の 関係 を図5に 示 す.ク ラ ウニ ング を設 け な
とす る と,エ ッジ応 力 の 発 生 を 防止 で き る.
い と き,こ ろ有 効 接 触 長 さ端 部 で10.7GPaと 極 めて 大
きな エ ッジ応 力 を生 じて い る.Johns-Gohar曲 線 で もエ 5. 設 計 パ ラ メ ー タの 最 適 化

ッジ応 力 が生 じて お り,最 大値 は3.7GPaで あ る.ク 5・1 最 適 化 ア ル ゴ リズム 上 述の よ うに設 計パ ラ


ラ ウニ ン グ が な い場 合 に 対 しJdm舳r曲 線 の 場 合, メー タ を変更 す る こ とに よっ て,最 大 面圧 を低 減す るこ
エ ッジ応 力 の値 は 約1/3と な っ てい るが,エ ッジ応 力
とが可 能 で あるが,そ の最 適値 を 解析的 に与 える こ とは
の値 は計 算 格 子 の サ イ ズ に依 存 す るの で,単 純 に数 値
困難 であ る.そ こで,計 算 機 を用 いて,設 計 パ ラ メー タ
の 比較 は で きな い.し か し,こ こで は 同 じサイ ズの 計
を 自動 的 に最適 化 す る手法 を考 え る.
算格 子 を用 い て い るの で,大 小 関係 の議 論 に は問 題 は 最 適 化 アル ゴ リズ ム に は,共 役 勾 配 法,焼 き鈍 し
な い.
法,遺 伝 的 アル ゴ リズ ム な ど種 々の もの が提 案 され て
一方
,式(2)に よ る ク ラ ウニ ン グの 場 合,図4の 条 い る.本 問題 に関 して,例 え ば,目 的 関数 を最 大 面 圧
件 で は,
あ るい は転 動 疲 労 寿命 と した場 合,そ れ らの導 関 数 の
K1=1,K2=1,Zm=12.7μm
解 析 的 な 導 出 は不 可 能 で あ り,数 値 微 分 も 困難 で あ る
とす れ ば,Johns-Gohar曲 線 と一 致す るが,例 え ば の で,直 接 探 索 法 の 一つ で あ るRosenbrock法(8)を 採 用
K1=1.4,K2=1,zm=14μm
す る.概 略 は次 の とお りで あ る.
とす れ ば,エ ッジ応 力 は発 生 しな い.

Fig. 5 Contact pressure distnbutions Fig. 6 Contact press= distributions

when the tilting angle is 0 rad when the tilting angle is 0.001 rad

341
3026 こ ろ軸 受 の対 数 ク ラ ウニ ン グ と そ の最 適 化 手 法

(1)変数 空 間 に方 向 ベ ク トル を定 め,変 数 値 を方 向ベ ク K10=1.4


トル に沿 っ て変 化 させ る. K20=0.8
(2)変数 値 の 変 化 に よ り,目 的 関数 が改 善 され れ ば そ の Zm0=12.5μm

変 化 を受 容 し,悪 化す れ ば棄 却 す る. で あ っ た.Rosenbrock法 に よ って 最 適 化 した 結 果,設


(3)(1),(2)を所 定 回数 繰 り返 した の ち,収 束 して いれ ば 計パ ラ メー タの 最適 値
終 了 す る.収 束 して い な けれ ば 方 向 ベ ク トル を修 K1=1.295
正 して(1)に戻 る. K2=0.879
Zm=12.684μm
Rosenbrock法 に限 らず,最 適 化 手 法 は解 の収 束 性 に が得 られ た.最 適 設 計 パ ラメ ー タ に よ る ク ラ ウニ ン グ
対 して 初 期値 依 存 性 が 強 い.こ こで 言 う解 の収 束 性 と の と き,面 圧 分 布 は図8の よ うに軸 方 向 に ほ ぼ均 一 と
は収 束解 自体 と収 束 解 が得 られ るま で の 計算 量 を意 味 な る.
す る.最 適 化 問 題 にお い て 良好 な 初 期値 を定 め る こ と 5・2・2 チ ル ト角 が α004adの 場合 ころ に チル
は 重 要 な 問題 で あ る. トが あ り,か つ,ス トレー ト部 を設 けた 場 合 につ い て
本 研 究 で は,次 の よ うな方 法 で初 期 値 を決 定 す る. 検 討 した.す なわ ち,斑 を0.5で 固 定 し,最 適 化 の 対
な お,目 的 関 数 に は 面圧 に限 らず転 動 疲 労 寿 命 を採 用 象 か ら除外 した.最 適化 の条 件 を表2に 示 す.
す る こ ともで き るが,下 記 の 説 明 で は最 大 面 圧Pmaxを 最 良 な初 期 値 は
目的 関数 とす る.
K10=2.8
Zm0=16μm
(1)初期 値 を探 索す る設 計 パ ラメ ー タの 範 囲 と,そ の範
囲内 で の それ ぞれ の パ ラメ ー タ の値 の 個 数 を指 定 す で あ った.最 適 化 に よ って,設 計パ ラ メー タの 最適 値
る.
K1=2.779
(2)K1,K2,zmの値 の個 数 が それ ぞれI,m,nで あ る とき,
zm=16.253μm
(I×m×n)個 の 設 計 パ ラ メー タの 組 合 せ が設 定 され
る.す べ て の 組 合 せ に つ い て 面 圧 計 算 を 実 行 し, が 得 られ た.こ の と き,面 圧 分 布 は 図9の よ うに な る。
2mを 求 め る. チ ル トが あ るた め,軸 方 向 の負 の位 置 で最 大 面 圧 が 発
(3)賑 が最 小 とな る組 合 せ を最 適 化 の 初 期値 と して採 生 し,ス トレー ト部 を設 け たた め,中 央 部 での 面 圧 分
用 す る. 布 が凹 型 とな っ て い る.
本 手 法 で は この よ うに,チ ル トが あ る場 合 や,ス ト
5・2 最 適 化 の例 円筒 ころ軸 受 の クラ ウニ ン グの レー ト部 を設 け た場 合 で あ っ て も最 適 な対 数 クラ ウニ
最 適化 計算 例 を示 す.こ ろのみ に クラ ウニ ング を設 けた ン グ を設 計す る こ とが 可 能 で あ る.
場 合 は,こ ろ と外 輪 間 の最 大面圧 よ りもこ ろ と内輪 間 の
Table1 Optimizing condition No. 1
最大 面圧 の ほ うが大 き くな る.し た がっ て,ク ラ ウニ ン
グの最適 化 を考 え る上で は,こ ろ と内 輪 の接 触につ い て

検 討 すれ ば よい ころ にク ラ ウニ ン グを設 け る と,ミ ス
ア ライ メ ン ト条 件下 では,こ ろは 内輪 に対 して,ミ ス ア
ライ メ ン トの1/2だ けチル トす る と考 え る.

以 下,本 章 の 計 算 例 で は図4の 幾 何 形 状,荷 重 条 Table2 Optimizing condition No. 2


件 と し,材 料 は こ ろ,内 輪 とも軸 受 鋼 と した.
5・2・1 チ ル ト角 がOradの 場合 表1の 条 件 で 最

適 化 を行 っ た.初 期 値 探索 に よっ て得 られ る設 計 パ ラ
メ ー タ と最 大 面 圧 の 関係 を図7に3D等 高線 グ ラフ で
示 す.図7(a)∼(f)で は,K2を0∼1の 間 で0.2ず つ 変化 Table3 Optimizing condition No. 3

させ て い る.各 グ ラ フ で は,各K2に お け る,K1,zm,


Pmaxの 関係 を示 す.
最 良 な 初期 値 は図7(e)に 見 られ る よ うに

342
ころ軸 受 の 対 数 ク ラ ウ ニ ン グ とそ の 最 適 化 手 法 3027

(a)K2=0.0 (b)K2=02

(c)K2=0.4 (d)K2=0.6

(e)K2=0.8 (f)K2=1.0

Fig.7 Design parameters and maximum pressure under the optimizing condition No.1

343
3028 こ ろ軸 受 の対 数 ク ラ ウニ ン グ と そ の最 適 化 手 法

5・2・3 寿 命 を 目的 関 数 と した 場 合 最適化の 目
的 関数 と して こ ろの 転 動疲 労 寿命 を用 い る こ ともで き
る.寿 命 の 計 算 はHarrisの 方 法(9)によ った.最 適 化 の
条件 は表3の とお りで あ る.
最 良 な初 期 値 は
K10=1.2
K20=0.9
Zm0=11μm

で あ っ た。 最 適 化 に よって,設 計 パ ラ メー タの 最 適 値
K1=1.065
K2=0.982
Fig.8 Pressure distnbution of the optimized profile under the Zm=10.799μm
condition No.1 ( K1 = 1295, K2 = 0.879, zm = 12.684ƒÊm) が得 られ た.こ こで採 用 した 最適 化 の条 件 で は エ ッジ

応 力 の発 生 を許 容 して い るた め,こ の ときの 面圧 分 布
は図10の よ うに な り,両 端 で エ ッ ジ応 力 が発 生 して
い る.
5・2・4 対 数 ク ラ ウニ ン グの 形 状 以 上 の条 件 で

最 適 化 され た 対 数 ク ラ ウニ ン グ の形 状 を図11に 示 す.
"最適 化 条 件1(目 的 関数 最 大 面 圧
,チ ル ト角0
1ad)"と"最 適 化 条 件3(目 的関数 寿 命,チ ル ト角
Orad)"を 比 較 す る と,形 状 の差 異 は ほ とん ど ない こ
とが わ か る.と こ ろが,寿 命 を 目的 関数 とす る と,図
10の よ うに エ ッジ応 力 が生 じる 。 図7を 見 る と,巡
を 固定 して 考 えた とき,最 大 面圧 を 目的 関数 と した と
き の最 適点 よ り 瓦 あ るい はzmが わず か に小 とな っ た
場 合 に,最 大 面圧 が急 激 に 増加 す る こ とが わ か る.こ

Fig.9 Pressure distribution of the optimized profile under the


の最 大 面圧 の 増加 はエ ッジ応 力 が発 生 した た め に 生 じ
てい る.定 性 的 に は,面 圧 が大 き けれ ば 寿 命 は短 く な
condition No.2 ( Ki = 2.779, K2 = 0.5, zm= 16.253 ƒÊm )
る が,エ ッジ応 力 の よ うな 局 所 的 な 面 圧 の 増 加 は,
Harrisの 寿命 の 計 算 方 法 で は そ の 影 響 が 小 さい.し た
が っ て,最 適 化 の 目的 関数 にい ず れ を採 用 す るか に よ
っ て,こ ろ の形 状 は ほ ぼ 同 じで あ るに も 関 わ らず,エ
ッジ応 力 の 発 生 の 有 無 が異 な る.

6. 結 論

こ ろ軸 受 の 対 数 ク ラ ウニ ン グの 設 計 に お い て,対
数 ク ラ ウニ ン グ の式 に設 計パ ラ メー タ を導 入 し,数 値
的 最 適化 法 を用 い て,そ のパ ラ メー タを 決 定す る方 法
を提 案 した.
具 体 的 に は,Johns-Goharの 関 数 式 を 改 良 し,設 計
の 自由度 を 向上 させ た対 数 ク ラ ウニ ング 式 を示 した .

導入 した設 計 パ ラメ ー タ は次 の3つ で あ る.

Fig.10 Pressure distribution of the optimized profile under the K1 :設 計 荷 重 の 倍 率,幾 何 学 的 に は ク ラ ウニ ング

condition No.3 ( K1 = 1.065, K2 = 0.982, zm = 10.799 ƒÊm ) 部 の 曲率 に影 響


K2 :原 点 か ら面 取 部 ま で の 長 さ に対 す る ク ラ ウニ
ン グ長 さの 割合

344
こ ろ軸 受 の対 数 ク ラ ウ ニ ング と その 最 適 化 手 法 3029

Fig 11 Optimized roller profiles under the conditions No. 1 to 3

zm:有 効 接 触 長 さ端 部 での ドロ ップ量 (2) Johns, P. M. and Gohar,R, Rollerbearings underradial and

最 は基 本 形 状 の 設 計 時 に 定 め る こ と も あ る の で, eccentricloads, Tribology
International,14(1981),pp.131-136.
こ の場 合 に はK1とzmの み を最 適化 す れ ば よい.最 適 (3) Reusner,H., Thelogarithmicrollerprofile -the keyto superior
の条 件 は 最 大 面圧 最 低 また は 寿命 最 長 と した.最 適化 performanceofcylindricaland taper rollerbearings,Ball Bearing
アル ゴ リズ ム に はRosenbrock法 を用 い た.こ れ らの設 Journal 230(1987),pp.2-10.
計 パ ラ メー タを数 値 的 に最 適 化 す る こ とで ミス ア ライ
(4) Takata, H.et al.,ExperimentalStudy ofFatigue LifeofProfiled
メ ン ト条 件 下 に お い て も,こ ろ軸受 の最 適 な 対 数 クラ RollerBearings,NSK Technical Journal,653(1992),
pp.1-7.(in
ウニ ン グが 得 られ る. Japanese)
下 記 に本 手 法 の特徴 をま とめ る.
(5) Kamamoto,S. et al.,Researchon CrowningProfileto ObtainThe
(1) 対数 ク ラ ウニ ン グ を設 計す る場 合,ミ ス ア ライ メ Maximum LoadCarryingCapacityforRollerBearings,KOYO
ン トを考 慮 す る に際 して,従 来,そ の 影 響 を 対数
EngineeringJournal 159(2001),pp.44-51.
関数 と分 離 して 扱 っ て い た も の を本 手 法 で は 設計
(6) Urata, S.,InvestigationofOptimum CrowingProfileofCylindrical
パ ラ メー タ の形 で 扱 うこ とに よ って 対 数 式 の 中 に
RollerBearingsPart 2, FUJIKOSHI EngineeringReview,
取 り入 れ た.
56(2000),pp.14-23.(in Japanese)
(2) 3つ の設 計 パ ラ メー タが ク ラ ウニ ン グ形 状 と対応
(7) Venner, C.H. and Lubrecht,A A, TribologySeries,37Multilevel
して い る こ とに よっ て,パ ラ メー タの 値 の み で ク
Methods in Lubrication(2000),ElsevierScienceB. V.
ラ ウニ ン グ形 状 の 特徴 を表 現 で き る.
(8) Bazarra, M. S. et al, NonlinearProgramming (1993),p.291,John
(3) ス トレー ト部 を設 計 パ ラ メー タ とす る こ とに よっ
て,ス トレー ト部 と対数 ク ラ ウニ ン グの組 合 せ を Wiley& Sons.

容 易 に且 つ 大 き い 自由 で可 能 に した, (9) Harris, T.A, RollingBearingAnalysis Forth Edition,(2000),

(4)対 数 ク ラ ウニ ン グ設 計 に数 値 最 適 化 手 法 を 取 り入 pp.728-729,John Wiley& Sons.


れ る とい う新 た な設 計 手 法 を提 案 した.

文 献

(1) Lundberg,G.,Elastic ContactBetweenTwo Semi-Infinite


Bodies,
Forschungauf den Gebiete desIngenieurwesen,5(1939),pp.201-
211.(in German)

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